閲覧ありがとうございます! ろっ子です。
ADHDの話
いつも「肌よわADHDの…」というタイトルにしている割に、肌よわ(アトピー・敏感肌)目線の話しかしていないので、たまにはADHD目線の話をしようと思います。
子どもがADHDで…とか、パートナーがADHDで…という方へ、少しでもお相手とのコミュニケーションのきっかけになれば幸いです。
こちらにも記載していますが、わたくしろっ子が抱えている症状・障害はこんな感じです。
- ADHD
- 統合失調症
- 双極性障害Ⅱ型
- むずむず足症候群
- アトピー・敏感肌
- 月経困難症(PMS:月経前症候群含む)+子宮腺筋症
- 慢性鼻炎+花粉症+ハウスダストアレルギー
- 呑気症(空気嚥下症)
ズラッと並んでいますが、これは多いか少ないか?
個人的な答えは後ほど。
そもそもADHDとは
ADHDとは「Attention deficit hyperactivity disorder(注意欠陥・多動性障害/注意欠如・多動症)」で、ものすごく雑に言うと「注意力散漫だったり落ち着きがなかったりする人」って感じです。
これに関して実際ろっ子はどうなのか? と言うと、自分ではそこまで注意力散漫とは思っていませんでした。
が、仕事をしていた時にスコンと何かをし忘れてしまうことがあり、そしてアトモキセチンの量を増やした結果改善したことから、まぁその傾向があるんだろうな……と認識せざるを得なかった感じです。
(※医師の指示で服用量を増やしました。自己判断で勝手に増やすのはダメ、絶対)
多動(落ち着きがない)に関しては、むしろ幼少期は「大人しすぎて不気味」と言われるくらい静かで大人しかったそうです。
ただ「ぼーっとしている」はそれはそれで注意欠如の現れのようで、実際今も「気付いたら2~3時間経っていた」ということがよくあります(それで寝るのが遅くなる……)
普通に入浴しているだけのつもりなのに、入浴時間が長すぎて「滝行でもしてるのか」と聞かれたことがあります。
一方で、(足が疲れるから)貧乏ゆすりこそしないものの、髪をくるんくるん触り続けたり、手の爪をいじったり、キョロキョロ見渡したり……そういうのは多いみたいです。正直30歳を過ぎるまで自覚がなかった。
あとは思考がぽんぽん飛ぶのもそうみたいです。
自分の中ではちゃんと流れがあるんですが、話し相手は「突然どうした」と感じるそうです。
ブログはまとまって書けているかな……? どうかな? ぽんぽん飛んでいて読みにくかったらごめんなさい。
周りの人にどう接して欲しいか
あくまで私だけかもしれませんが……。
普通に生活する中で、得意不得意はあれど、特別にできないことはありません。
ただ、”気力”がないと本当に何もできない。まさに電池切れの如く動けなくなる。
例えるなら。
ゲーム内数値で、よく「HP(ヒットポイント、ヘルスポイント、ハートポイント)」「MP(マジックポイント)」というものがありますよね。
HP=体力、MP=気力としましょう。
キャラクターごとにHP・MPの値が異なるように、人それぞれ体力・気力の値は異なります。
そして、自然回復量や、ある行動に対して消費する体力・気力の量も、人それぞれになります。
特に疾患等がない健常な人の値をどちらも100とした場合、私は体力80・気力50くらい(なおかつ気力の自然回復がめっちゃ遅い)
そして健常な人が普通に家事をする時の消費量が体力5・気力5だとしたら、私の場合は体力5・気力20。
そもそものMPが少ないのに、燃費が絶望的に悪い。しかも別に作業結果がその分優れるわけでもない。
そうやって普通に生活するだけで気力をゴリゴリ消耗する(そして全然回復しない)ものだから、ちょっと何かしただけでも「体力的には余裕があるのに何もできない」という状態になってしまうのです。
この状態を、周りの人(主に家族)に「サボってる」と言われようものなら非常に傷つきます。
その言葉でさらに気力が削られ、マイナスになったり自然回復にデバフがかかったり……。
「好きなことならできるじゃん、やっぱりサボりたいだけなんでしょ」と思う方もいると思います。
でも、好きなアーティストのライブに行ったりすると、体力・気力を使っているはずなのになぜか元気になる……ということはないでしょうか?
それは例えるなら、「体力20・気力20を消費して気力を50回復した」という感じになります。
つまり「好きなことでエネルギー(気力)を補っている」んです。
そういう時は気力を回復しきるまで、怒ったり文句を言ったりせずに見守って欲しいです。
むしろ、好きなことをして気力を補おうとしている時に、文句を言われてそれを止められると、好きなことすらできないレベルまで悪化します。
好きなことすらできない時はハッキリ言って寝るか食べるかしかできません(私は辛うじてお風呂と洗濯もできるけど)(いやお風呂も無理な時は無理)
その状態でコレをやれアレをやれ、と言われても無理です。バッテリー0%のスマホで、充電もせずに電話をかけようとしたり写真を撮ろうとしたりするようなものです。
そこまでぐったりするのは、あくまで双極性障害でもある私に限ったことかもしれませんので、ADHDの方全てに当てはまることではないと思います。
ただ、「私にとってこの作業はこれくらい気力を消耗する」「私にとってこれは気力を回復する手段だ」ということを家族間・パートナー間で伝えられるようになると、少しはコミュニケーションが取りやすくなってお互いの理解が進むんじゃないかな? と考えています。
ご自身がADHDでない方も、是非「自分の体力・気力はどれくらい?」「どういうことで消費して、どんなことで回復する?」と考えてみてください。
自分にとって何が大事か、何が優先かもわかりやすくなるんじゃないかなと思います。
別に「異常」ではない
さて、この記事の冒頭で、私が抱えている障害・症状をズラッと並べました。
じゃあそんなろっ子はどんな人?
情緒不安定で、時々ぼーっとしていて、肌が弱くて、生理痛が重くて、疲れやすくて、花粉症とかでよく鼻かむから箱ティッシュ常備している人。
クラスに何人かいるでしょ。
SNSだったら仲の良いフォロワーの何人(もしくは何十人)か、こんな感じの人でも全然おかしくないと思うんですけど。
つまり、ズラッと並べておいてアレですが、個人的には「そのへんによくいる人」の範囲だと思います。
もちろん診断を受けている以上、「ちょっと情緒不安定」とか「ちょっとぼーっとしがち」とか「ちょっと生理痛が重め」なだけではなく、日常生活に支障をきたしまくってはいるんですが……。
日常生活にガッツリ支障があるわけですから、これらの症状を不幸として嘆くことは可能です。そして簡単です。
でも個性と捉えたり、ちょっと困り事が多いくらいと思えば、そんなもんです。いや痒いのと痛いのはしんどいから肌だけはどうにか強くなってほしいけど。
ADHDの人は転職回数が多いそうで、そして私も片手では数えられないくらいの数の職場を転々としました。
それに関しても「私はADHDだから一つの職場にいられないんだ……」と嘆いたことは一度もありません。
仕事をしているとどうしても気力が間に合わなくなり、心身の調子を崩して仕事どころではなくなってしまうため、やむを得ず退職していた部分はあります。
しかし、じゃあ休職して復職という選択肢を取りたいか? と言われるとノーでした。
それなら新しく仕事を探した方が自分にとっては楽だった、それだけのことです。
そんな私から見て、一つの所で働き続ける人はその環境に固執する異常者か? と言うと、別にそんなことはありません。
すごいなぁとか、私には無理だなぁとか、そんな風には思いますが、「私とは違う」だけで「世の中にはそういう人もいる」としか思いません。
だからコロコロ職場を変えたりする人に、「お前はADHDだ、異常者だ」とは思わないで欲しい。
そして、もしそのことで悩んでいる方がいるとしたら、「自分はADHDだからこんな風にしか生きれない」と悲観もして欲しくないのです。
ADHDの人は別に異常者ではありません。
天才のような人もいるかもしれませんが、私なんかは特別な才能もない一般人です。たぶん、そういう人の方が多いと思います。
ちょっとぼーっとしていたり、落ち着きがなかったりして、それが社会で浮いてしまった結果息苦しく生きることになってしまっただけの人です。
十分「普通」の範囲内にいると思っています。
ADHDとの付き合い方
私はよく部屋を散らかします。これもADHDではよくあることのようです。
でも気力がある時はちゃんと整理整頓しています。散らかしていても、気力が戻ってきたら突然片付け始めます。
それをわざわざ「ADHDだからこんなに汚くしてしまう……」と嘆いたり、「一刻も早く片付けなきゃ」と無駄に気持ちだけ追い詰めたりして自分を苦しめても、ただ苦しいだけで意味はありません。
散らかる時は仕方ない、元気になったら片付けよう、そう思う方が結果的に楽に、そして幸せに生きていけるんじゃないかなと。
さすがに汚部屋やゴミ屋敷になるような(要は他者に迷惑をかけるような)レベルだと、他者による強制的な介入が必要だと思いますが……。
一方で、家族等から見て「散らかされて困る」というのはごもっともだと思います。
なので我が家の場合は、夫が「ここは俺のスペース、ここはろっ子のスペース」という風に明確に区切ってくれました。
夫のスペースがどうなっていても私は何も口出ししない、そして私のスペースがどうなっていても夫は口出ししない。
(食べた物を何日もほったらかしにしている等、虫が湧いてしまうような場合は別です。そんなことしませんけど)
自分のスペースがあるんだから共有スペースに自分の物を置かない、掃除機がけの邪魔になるので床には極力物を置かない、置いた場合は勝手に退かされても文句を言わない……結婚して同居し始めた後、そういうルールを一緒に作りました。
一緒にルールを決めれば、それに反することを自分がやってしまった場合は「仕方ない」と思えますし、「片付ける気力はないから、とりあえず机の上に寄せておこう」とちょっとだけ動くことができるようになります。
この”ちょっとだけ”というのが中々に重要だと思っています。塵も積もれば何とやら。
ADHDの人が何かトラブルを起こすと、「これだからADHDは…」「これだから発達障害は…」等の差別感情に満ちた言葉が飛び交います。
でもそうやって罵倒している人たちは、果たして人のことをとやかく言えるほどの完璧超人なんでしょうか。毎日隈なく掃除をして、部屋は完璧に整頓されていて、一つも物忘れすることなく、座って待つ時は正しい姿勢でピシッと動かないんでしょうか。
それらが完璧にできる人もいるでしょうが、そうではない人が大半だと思います。
誰しも大なり小なりできないことはあるものです。ADHD等は、それがちょっと目立つだけです。
今回は以上になります。ここまで読んでいただきありがとうございました!
コメント