実際に使ってみたノンポリマー生理用品たちの備忘録

愛用品

そのうちもう少しわかりやすくまとめ直したい。せっかく閲覧してくださった方には申し訳ないのですが、わかりづらいけど超真剣に書いたのでまとめ直しまで何卒お許しください……。

肌よわの悩み、そして月経困難症の悩み

アトピーや敏感肌の女性にとって、生理は生理痛などの不調だけでなく肌がさらに敏感になり、特にデリケートゾーンの痒みが悪化しやすい、殊更に嫌なイベントではないでしょうか。

ろっこもその一人で、生理前から肌が荒れ始めて時にはニキビがボコボコできますし、以前はデリケートゾーンが痒すぎてひどい時はトイレットペーパーでゴシゴシ擦る有様でした(^^;)加えて、私は月経困難症とPMS(premenstrual syndrome:月経前症候群)の二重苦(三重苦?)で、肌は荒れるやら痒いやら激しい腹痛やら貧血やら、それが毎月2週間弱あるのは本当に苦痛としか言いようがありませんでした。

生理のタイミングで肌が敏感になるのはどうしようもないですが、デリケートゾーンの痒みや腹痛に関してはある程度緩和する方法があるので、今回はそれを紹介します。というわけで、アトピー体質かつ月経困難症のろっこが、高分子吸収剤不使用(ノンポリマー)ナプキンを実際にいろいろ使ってみたレビューです。

生理の負担は軽いものではない

生理用品で恐らく最もメジャーなものが使い捨てナプキン、その中でも大多数はポリマーと呼ばれる高分子吸収剤を使用したナプキンかと思います。ポリマー自体は非常に優秀なもので、わずかの量でそれよりも多くの水分を吸収することができ、そのため近年のナプキンは薄くとも多くの経血を吸収できるようになっています。

ポリマーは水分を吸収することでプニプニのゲル状態になるのですが、たくさん吸収してくれる一方で、同時に吸収しただけの水分をずっと抱え込むことになります。イメージとしては常温の保冷剤。別に冷たいわけではない、でも暖かくはない、体温よりは下、ぬるい。もちろん暖かくなる機能はない。それを場合によっては何時間もつけていることで、どうやら体が冷えてしまうようなのです。

布ナプキンや月経カップの場合、毎回きちんと洗浄する必要がありますし、出先で取り替えたら持ち歩かなければいけない・そもそも出先で取り替えるのが難しいという難点もあります。正直、使い捨てナプキンより長い目で見ればローコストと言われますが、洗浄という手間を含めたら本当にローコストなのか…?と思います。

また、タンポンや月経カップを使っていても「漏れが心配だから結局薄いシートを併用している」というパターンもあるそう。まとめると、生理には生理自体の不調以外にも、購入コストや洗浄コスト(場合によっては専用洗剤を購入するコスト)といった生理用品にかかるコストの負担と、ポリマーを使用した一般的なナプキンを使うことで体が冷えたり出先で取り替えた布ナプキンを持ち歩く必要があったりという生理用品によってもたらされる負担があります。

その後者の負担を極力軽くするのが、ノンポリマーナプキンということになります。

ノンポリマーナプキンのメリット

  • 独特な悪臭が激減する
  • 身体が冷えない(むしろ暖かさがある)
  • 蒸れの不快感が少ない
  • 一般的なナプキンと同じように使い捨てできる

女性の方、もしくは姉妹がいる方は何となくわかると思うのですが、使用後のナプキンには独特な悪臭があると思います。経血のにおいだと思っていたのですが、ノンポリマーナプキンを使用し始めて経血のにおいとは別物だと気付きました。あのにおいが不快だという人は、ノンポリマーナプキンにするとなくなるので非常に楽になると思います。

また、ノンポリマーナプキンは肌の弱い女性のことを考えて作られているため、大抵コットンで作られており程良く暖かいです。暑くなって汗をかいても、綿素材の肌着のようにその汗も吸ってくれるので蒸れ等の不快感も少ない(と言うか感じた記憶がない)冷えは腹痛に影響するため、コットン&ノンポリマーのナプキンや布ナプキンに変えただけでもその暖かさで腹痛が緩和される人もいる……と言うか私は緩和されました。

コットンで暖かいのは布ナプキンも同じですが、しっかり浸け置き洗いしなければいけない布ナプキンと違い、一般的なナプキンと同じように使い捨てできて気軽にコットンのメリットを享受できる点も良いです。

オーガニックであることよりも

下記で紹介するノンポリマーナプキンの中には「オーガニックコットン100%」を謳っているものがあります。オーガニックの考え方自体に賛同する方はそちらを利用する方が良いと思いますが、個人的には「オーガニックコットンであること」よりも「コットンであること」が重要であると考えています。オーガニックに関しては様々な考え方があり、「オーガニック=体に良い」「オーガニック=質が良い」というわけではないので、その点に関しては個々人で考えて利用するのが良いと思っています。

ちなみに、オーガニックコットンを使用していて無漂白のものだと、表面に綿カス(茶色の小さい点)があることがあります。これを汚れだと勘違いする人もいるようですが、汚れではないので「衛生用品なのに汚れてる!」と怒らないでください。

ノンポリマーナプキンのデメリット

  • 高分子吸収剤を使用していない分、経血の吸収量に限界がある
  • 吸収量を補うため、吸収体の厚みがある場合が多い
  • サイズ展開が限られている
  • 取り扱い店舗が少ない

高分子吸収剤は、先述したようにわずかな量で多くの水分を吸収できるという非常に大きいメリットがあります。ノンポリマーナプキンはそのメリットを捨てるということでもあるので、経血量が多い人にとっては心理的にハードルが高いと思います。そしてノンポリマーナプキンは吸収体の厚みによって吸収量を補っている部分があり、そのため厚みがあるものが多く、厚みによって装用感が悪くなります。スリムタイプが出る前の昔の安いナプキン、って感じ……。

また一般的なナプキンと比較するとサイズ展開が少なく、以下に紹介する中で30cm超えは2択しかありません。それだけ種類が少ないにも関わらず、実店舗には置いていないことも多いので、出先で急に出血が!ということが起こると対応できない可能性があります(根本的に、ポリマーどうこう関係なく使い捨てナプキンを使うなら、極力1~2個持ち歩くのが安全だとは思いますが)

コットン&ノンポリマーナプキンいろいろ

実際に1袋以上使ったことがあるものはこのように色をつけています。価格は公式の希望小売価格を参照(不明なものは未記載)、1個あたりの値段は小数点第1位を四捨五入しています。

コットン・ラボ(Cotton labo)

まずナプキンは

  • ふつうの日用・羽なし23cm 20個入り(税込440円、22円/個)
  • ふつうの日用・羽つき21cm 18個入り(税込440円、24円/個)
    →公式オンラインストア限定紙袋入り大容量 44個入り(税込1,100円、25円/個)
  • 夜用・羽なし32cm 8個入り(税込440円、55円/個)

の3種類、ライナー(おりものシート)は15cm(40個入り)と17cm(32個入り)の2種類があります。どちらも税込330円(8円/個と10円/個)Amazon等で購入するならこれよりも安価に購入できるので、実際の負担はもっと軽くなります。

使ったことのある3種に関しては「表面が汗(湿気)でボロボロになりやすい」「ナプキンは長方形で分厚い」という難点があります。ふつうの日用(羽なし)ではあまり長方形ということを感じません。

……が、夜用は一般的なナプキンにあるようなくびれが一切ない完全な長方形で、かつ厚みがあるため、正直なところ装用感は悪いと言わざるを得ない。くびれがないから横モレはしにくい、かな?下着のラインからは堂々とはみ出るけど。

タイトなボトムスを穿く時に夜用を使うのは絶対にやめた方がいいです。それはもうモコッとするので。持ち歩きもしづらい。デカい長方形を半分に折ってあるだけなので。

パッケージはナチュラルな印象のブラウン地にウサギの絵。ドラッグストアでも見ることがあります。コスパ重視でライナーは現在も使用していますが、他は使用をやめました。

ナチュラムーン(NaturaMoon)

日本初のナチュラル生理用品
布ナプキンを愛用している女性社員が『手軽にでも安心して使えるナプキンが欲しい』という想いで誕生しました。
※医薬部外品認可を受けている生理用ナプキンとして(2011年当社調べ)

引用元:かぶれにくい&肌に優しい生理用ナプキン、オーガニックタンポン・オーガニックマスク|ナチュラムーン公式(2022/8/9確認)

というこちらのナプキンは

  • 普通の日用・羽なし21cm 24個入り(税込521円、21円/個)
  • 多い日の昼用・羽つき23.5cm 16個入り(税込521円、33円/個)
  • 多い日の昼用・羽なし23.5cm 18個入り(税込521円、29円/個)
  • 多い日の夜用・羽つき29cm 10個入り(税込521円、52円/個)
  • 多い日の夜用・羽なし29cm 12個入り(税込521円、43円/個)

の5種類、おりもの専用シートは15.5cm(40個入り)と17.5cm(36個入り)の2種類があります。15.5cmの方は税込660円(17円/個)、17.5cmの方は748円(21円/個)です。

ナプキンはコットン・ラボより表面が滑らかでしっかりしていて、おりもの専用シートはふわふわとした起毛感があります。質は良いけど、どこで買っても基本的にコストが高く、一般的なナプキンと比較すると使い勝手自体は並なのが難点です。

ナチュラムーンの廉価版?フリーネ コットン100%

「フリーネ」は製造販売元がナチュラムーンと同じ㐧一衛材さんです。そのため、ネット上のレビューでは「ナチュラムーンと全く同じ」「こちらはポリマーを使っているから見た目が似てるだけで全然違う」という意見が飛び交っています。

そこで㐧一衛材さんに直接確認したところ、フリーネの吸収体は主にパルプで、べたつきを抑えるためにポリマーを少量使用しているとのこと(紹介の許可も頂きました)つまり完全なノンポリマーではないのですが、経血の吸収を目的として入れていると言うほどではなく(まあ多少は変わるかもしれませんが)、実際に使ってみた感覚としてはナチュラムーンとほぼ同じ使用感です。

購入場所にもよりますが、ナチュラムーンより安価な傾向があるので、いきなりナチュラムーンを試すのはちょっと勇気が…という場合はこちらを試してみても良いと思います。こちらのナプキンは

  • 普通の日用21cm 24個入り
  • 多い日の昼用23.5cm 18個入り
  • 多い日の夜用29cm 12個入り

の3種類で、いずれも羽なしです。

私自身は使用したことがないのですが、㐧一衛材さんの「オリビア さわやかコットン」も吸収体はフリーネと同様(主にパルプ、ポリマー少量使用)だそうで、そちらのナプキンは

  • 多い日の昼用23.5cm 15個入り
  • 多い日の夜用29cm 10個入り

の2種類で、こちらはどちらも羽つきです。

ソフィ はだおもい オーガニックコットン100%

こちらは一番種類が豊富で、ナプキンが

  • ふんわりタイプ 特に多い昼用・羽なし23cm 16個入り
  •    〃    特に多い昼用・羽つき23cm 15個入り(24個入りもあり)
  •    〃    特に多い昼用・羽つき26cm 13個入り
  • 極うすスリム 特に多い昼用・羽つき23cm 15個入り
  • ふんわりタイプ 多い夜用・羽つき29cm 10個入り(16個入りもあり)
  •    〃    特に多い夜用・羽つき36cm 9個入り
  • 極うすスリム 多い夜用・羽つき29cm 12個入り

と7種類、おりものシートは14cmで52個入り。サボンの香りつきタイプもあったようなんですが、廃盤になったのかな?

ふんわりタイプは一般的なナプキン(スリムタイプ等ではないもの)と同じ感じと言って良いと思います。つまり、他3社と比較して少し薄めで、表面に凹凸がありくびれのある形をしています。使い勝手も使い心地も良く、しかもサイズ豊富、さらには大手さんだからなのか実店舗で取り扱っている可能性も高いので、今はこちらのシリーズをメインで使っています。

極うすスリムタイプは使用したことがなく差が言えないのですが……今度試してみようかな。

ノンポリマーナプキンの選び方まとめ

【コスパ重視なら…】
コットン・ラボかソフィ、オーガニックと完全ノンポリマーにこだわらないならフリーネも
⇒夜の横モレが心配なら(装用感は二の次だけど)コットン・ラボの夜用
⇒後ろの伝いモレが心配なら36cmがあるソフィ

【肌触り重視なら…】
ナチュラムーンかソフィ、オーガニックと完全ノンポリマーにこだわらないならフリーネも
⇒オーガニックにこだわるならソフィ(ナチュラムーンもおりものシートはオーガニックコットン)

【実店舗で購入したいなら…】
【一般的なナプキンと同じような装用感を求めるなら…】

ソフィ

ソフィはだおもいオーガニックコットン100%強いな!!

好みはあると思いますが、個人的にソフィが一番使いやすいと思います。ソフィで使い勝手が悪いところを他で補う、というのがコスト的にもベストかな?

ナチュラムーンはスターターセットを出していたりするので、ノンポリマーナプキンに初めて挑戦する際はまずそれで試してみても良いと思います。ちなみに私も初めてのノンポリマーナプキンはスターターセットでした。

番外編:使い捨て布ナプキン

「どうしても出血量が多いからノンポリマーは無理!でもコットンの良さは感じたい!」という場合は、一般的なポリマー使用ナプキンで表面だけコットンのものを選ぶ方法もありますが、「使い捨て布ナプキン」とも呼ばれるコットンシートを使う方法もあります。

これらは重ねるアイテムを選ばない、つまり一般的なナプキンにもノンポリマーナプキンにも布ナプキンにも重ねることができるというメリットがあります。ノンポリマーナプキンで吸収量が心配だから重ね付け、ということもできるのです。

最大の難点は、使い捨てにしてはコストが高すぎること。テープ付きのものもありますが、基本は上に重ねるだけなので、挟まってトイレにうっかり落としてしまう…という可能性も高いです。お試しで使ってみましたが、私はノンポリマーナプキン単体で良いや…となりました。

もし月経の辛さで悩んでいるなら

繰り返しになりますが、ポリマー不使用系ナプキンの共通点として経血の吸収量はそう多くはありません。そのため、経血量が多い女性にとっては経血の漏れが心配になるかと思います。私自身も経血量が非常に多かったため、長らく使う選択肢はありませんでした。ピルを飲み始めるまでは。

実際に関連性があるかは不明ですが、体感として生理痛が重い人は経血量も多い、そして自分の中でも生理痛が重い時は経血量が多い気がします(通っている婦人科でも医師から「そうだろう」という意見を頂きました)

ピルを服用する以前の私は、生理前半は脂汗が出て呂律が回らなくなるほどの激しい腹痛、日中でも特に多い日の夜用ナプキン(ポリマー使用)をしなければいけないほどの出血過多、それだけでなく生理前1週間から何がなくても涙が出たり生理痛と同じレベルの腹痛が続いたり、学校や仕事どころか日常生活すら難しいほどの症状に悩まされていました。そしてそれはピルを服用することによって改善されました。元がひどかったため今でも多少の腹痛はありますが、痛み止めを飲むことはほとんどなくなりました。

ピルはまぎれもない医薬品であり、副作用もあります。しかし月経とは本来日常生活に支障があるほどの痛み”等は伴わないのが正常です。「月経困難症」という症状名があるように、月経過多もしくは逆の月経過少は保険が適用される症状、つまり治療の対象です。

吸収量でナプキンを選ぶのがダメとは言いませんが、月経の辛さでお悩みの方は、信頼できる婦人科で一度相談してみてください。月経過少の人でも、月経不順ということで一度相談されることをオススメします。

……人間的にあり得ないレベル、医師としては余計にあり得ない最低な婦人科医も多いと聞くのが本当に残念なことですが……この記事をここまで読んでくださった方がそんなヤブ医者に当たらないことを祈ります。

今回は以上になります。最後まで読んでいただきありがとうございました!

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